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不器用なふたり トリプルバトル4

Auteur: 相沢蒼依
last update Date de publication: 2026-01-22 07:22:11

***

(ああ言って雅輝に助けを求めたが、5分以内に戻ることを前提に行動しなければ。まずは笹川さんに逢ったらこの手帳を押しつけながら適当にあしらって、さっさと逃げるが勝ちだろう)

古ビルの扉を開けて突き当りを右に曲がりながら、そんなことをぼんやりと考えた。

「よぉ!」

「くっ!?」

人の気配がなかったところから話しかけられたため、躰をぎゅっと竦ませて反応した橋本を、笹川は口元に微笑を湛えながら見下ろした。

「時間ピッタリで登場してくれたことに感謝すべきなんだろうが、いやはや残念」

「……何がですか?」

思いっきり訝しむ橋本に、満面の笑みで微笑みかける笹川が不気味すぎて怖かった。

「1秒でも遅れたら、難癖つけてやろうと思っていたのになぁ」

「たとえ遅れなかったとしても、あれこれ難癖つけるくせに」

言いながら、目の前に黒い手帳を差し出した。笹川はすぐさまそれを受け取り、しげしげと眺める。

「何だろうなぁ。預けたときよりも、なぜだか綺麗になってるのは気のせいか?」

「気のせいだろ。用事は済んだから、帰らせてもらうぞ」

(――俺からの預かり物を大事にした雅輝が、丹精込めて毎日磨いてい
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